【一番奥の部屋】

私の弟は私が通っていた五年一貫校の同学科を受験し、通いました。

違うのは私は通学生で弟は寮生という事で、元々女子高だったので男女共学になったのは私が入学した頃からでした。

女子寮は学校の門の端に一つ、あとは道路を挟んだ向かいの一帯に集中しています。

門の端側の寮は比較的新しく、昔からある向かいの寮は中々古くて隣には病院があります。

女子寮に関しては様々な噂があり、見た目や位置的にも納得できます。

しかし弟の男子寮は校内側の未だ新しくて綺麗な建物。

そんな寮で生活する弟の体験です。

寮生は先輩後輩が共に過ごすので、寮生同士に限っては大袈裟なくらい挨拶します。

ある日、弟が洗面所で洗顔をしていると誰か後ろを通ったので挨拶したそうです。

そして洗顔を終える頃にもう一度、後ろを通ったので挨拶をしたそうです。

其の生徒は部屋が並ぶ廊下の一番奥の部屋に入っていき、弟はアレ?と思ったみたいです。

何故なら一番奥の部屋は空室と聞いていたから。

弟は其処に行き、耳をドアに宛てたりするも特に物音一つしない。

すると弟の先輩?が来て、話をすると其処はやはり空室だと。

其の近い部屋の人も、物音など特にしていないとの事だったそうです。

………

【話し相手】

夜に一階のロビーで弟含む同期と先輩が話をしていた時だそうです。

寮官さんが玄関で何か話をしていた様です、誰もいないのに。

弟達が近付くと『お前達も挨拶しなさい』と言われ『え、誰に?』という雰囲気になり、

見れば寮官さんは普段つけている眼鏡をしておらず『寮官さん、大丈夫ですか?』と眼鏡を渡し…

すると眼鏡をかけた寮官さんは『ん?お前達どうしたんだ?』と。

先輩が気を使って『まああの辺の草とか見間違えたりするからね』と言ってくれたものの…

寮官さんが話していた方向には草も植物もなく、寮官さんは明らかに何も無い方に話していたと。