あれは震災後3回目の春の日でした。夜に友人数人と一緒にドライブに出かけます。特に目的地も決めずに車を走らせ楽しんでいた時です。そこは丁度津波の浸水地区でした。私は突然激しい頭痛に襲われたのです。すると段々呼吸も苦しくなってきました。その感覚はまさに水の中にいるようです。必死に友人に助けを求めようとするのですが、全く声が出ず体も動きません。そのため友人たちは私の変化に気づきませんでした。そして私は唯一動かせる目を動かし周りを見ると知らない人たちが私の様子を見ているように見えました。そしてその直後に気を失ってしまったのです。次に目が覚めた時はかなり離れたお店の駐車場でした。友人たちの話によると私は30分程度寝ていたそうです。夢だったのか?とも思いましたが私の首には呼吸が苦しくなった時につけた傷が残っていたので現実だったことに気づきました。
あの時私を見ていた人たちは震災で亡くなった方だったのだと思います。そして私の体験した恐怖や苦しみはその人たちが体験したことなのだと感じました。あんなに恐ろしい心霊体験をしたのは初めてで死んでいてもおかしくありません。もうあんな体験は二度としたくないと思っています。また震災で亡くなった方が心安らかに眠ることを願っています。