これは石川県に住んでいた友人の話です。
友人は知り合いから
「毎晩変な声が聞こえてきて眠れない」という相談を受けたそうです。
友人はお人好しなところがあるので
「じゃあ一晩一緒にいてあげるよ」と申し出たそうです。
その知り合いは
「本当に凄い声がするんだから」と友人を心配して言ったそうですが
友人はそんな忠告を気にすることなく
半ば強引に泊まる日を決めてしまったそうです。
その知り合いのアパートは
どこにでもあるごく普通のアパートで
とりたて変なところはなかったそうです。
二人で夕食を食べ
テレビを見ながらくつろいでも何一つ変わった様子はなく
友人は何しにここへ来たのか忘れてしまうほど
静かな夜だったそうです。
適当に時間を潰すといい時間になったので
二人はそれぞれの布団に入ったそうです。
少しお酒が入っていたこともあり
友人は早い段階で眠りについたそうです。
夢の中を心地よく旅していると
突然
獣のような声が部屋中に響き渡り
友人はその声で目が覚めたそうです。
暗闇の中で繰り返される「殺してやる」という言葉。
この世のものとは思えないほどの唸り声に
友人は怖くなってすぐに部屋の電気をつけたそうです。
明るくなった部屋の中で友人が見たものは
体をまるで弓のように反りながら
狂った形相で「殺してやる」と叫び続ける知り合いの姿だったそうです。
友人は慌てて知り合いを起こしたのですが
知り合いは目が覚めるなり
どこかうつろな表情を浮かべながら
「今、変な声がしたよね?聞こえたでしょ?」
と言って体を震わせたそうです。
Iさんより